『三年目の作家、として』
八月一日、土
(第八、文章の流れの効果について。
文章には流れがある。例えば、初めに世界を提示し、そして展開させ、最後に結ぶ、などである。
このような流れを説明する方法として、最も知られたものに、起承転結がある。我流の解釈かもしれないが、それを説明する。
まず「起」について。
「起」は世界を設定、提示する過程である。例えば、その文章がファンタジーならば、魔法を使うことができるのか、時間を溯ることができるのか、奇跡の起こりやすい世界なのか、などであり、それはその世界の物理法則を定めることに近い。
次に「承」である。
「承」は「起」で提示された世界が、通常はどのように展開していくかを提示する過程である。言い換えれば、その世界のありふれた日常を提示する過程である。
次に「転」である。
「転」は「承」で提示されたありふれた日常を、混沌とさせる過程である。
最後に「結」である。
「結」は「転」を解決することによって「承」へと回帰する過程である。ただ、その回帰は純粋な回帰ではなく、「転」と「承」を統合した回帰である。言うならば、新たな日常への回帰である。
例えば「承」の状態を1、「転」の状態をマイナス1とするなら、「結」は0となるような回帰である。ヘーゲルの言う、弁証法的な展開である。
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